富裕層の資産を“ガラス張り”にする「CRS」に日本が加入

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ほとんどの海外口座情報を日本の国税当局が入手する日がやってきた。

野村総合研究所の推計(平成28年)によると、日本で金融資産を5億円以上保有する「超富裕層」は約7万世帯(保有総額75兆円)、1億円以上保有する「富裕層」は約114万世帯(同197兆円)に上るという。株価の高騰などで安倍政権誕生以降、資産を増やした人も多い中、脱税で得た資金を海外口座に移す傾向も顕著になっており、調査の現場は苦戦を強いられている。

昨年から国税当局が海外に多額の資産を持つ富裕層の税逃れ対策を強化し、富裕層の調査チームを全国に配置したほか、世界各国の口座情報を自動的に交換して資産を“ガラス張り”にする「CRS」(共通報告基準)に、日本も加わる。非居住者が自国に持つ金融機関の口座の残高や、利子や配当の受取額などの情報を各国(102カ国・地域)の税務当局と自動的に交換するもので、国税当局は富裕層の海外資産の監視に本腰を入れる。

最も困るのは、古くから海外で資産運用している富裕層で、直感的には数万人以上となると思われる。なかには無意識に数十年前に海外運用を開始し資産が膨大に膨れ上がった人もいるだろう。

CRSで国税当局がどこまで調査してくるのか様子見の富裕層も少なくない。
タックスアムネスティ(ボランタリー・ディスクロージャー)、租税特赦とも訳されるが、資産や所得を正しく申告していなかった納税者が自主的に開示・申告を行った場合に、本来ならば課される加算税等や刑事告発を免除したりする制度というものがこの世には存在する。日本ではまだ導入されていないものの、欧米豪の諸国の事例を参考に、日本での導入について検討される時期にきているのではないだろうか。

参照:産経ニュース

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