口座開設AtoZ

非居住者になる場合、当然ながら当該国における銀行口座開設は避けて通れない問題だ。仮想通貨やブロックチェーンが話題をさらっているとはいえ、通常決済を今後永久に現金で決済する、なんらかの支払いもすべて現金で行う、ということは考えにくいのが実情だろう。
例えばシンガポール。少なくとも10年ほど前までは旅行者でもローカル銀行に個人口座を作ることができる時代があった。もちろん最近ではかなり厳しい審査がある。英語でコミュニケーションが図れるか、居住証明ができるか、などいくつもの関門が待ち構えている。カンボジアやフィリピンなどはまだシンガポールほどではないが、それらの国が発展するにつれ、あるいはコモンレポーティングスタンダードの開始により、海外での銀行口座開設はどんどん難しくなってくるものと予想される。

富裕層の場合、プライベートバンクという手法があることは便利といえば便利で、金融取引のプロフェッショナルが、条件さえそろえば割と簡単に口座を開設してくれる。もちろん預入額が大きいことが大前提となるが、純資産が多い場合は最初からプライベートバンクに口座開設の方向で考えたほうが面倒も少ないし嫌な思いもしなくてすむだろうから、これはこれで推奨できる。

または、法人口座を先に創ることもひとつの考え方だ。法人を設立し法人口座を開設する、その後その法人に雇用される形で
現地居住し、個人口座も作る。非居住者にとっては当たり前の話でも、意外と知らないものなのでここに紹介しておくことにする。いわゆる普通のリテールバンクで最初からこのように考える方法もあれば、法人とはいえ最初からプライベートバンクに相談するケースも出てくるだろう。

海外に銀行口座を持つことは悪くもなんともない。が、使い方を誤るとローカルの法律が適用されるので当然ながら最新の注意が必要だ。非居住者の心得のひとつであることは間違いないだろう。