【非居住者インタビュー1】O.Kさん(64歳)シンガポール

国内証券会社から外資系証券会社への転職時にシンガポール勤務となり、同社退社後そのままシンガポールで起業し非居住者のなったKさん。

シンガポールに住んで20年の月日がたつKさんは「住みだしたころのシンガポールはビジネスの宝庫でね、こういう店があったらいいなあ、と思ったものを展開するとシンガポールに住む日本人だけが顧客になってもかなりのマーケットになるんだよね。今はレストランも飲み屋も多くなって競争が激しいけど、まだまだ気が付いていないビジネスはあると思うよ」と語る。

シンガポールでは非居住者となっている日本人は大きくわけて2通りのタイプがある。
ひとつはエンプロイメントパスと呼ばれるワーキングビザで居住しているタイプ、もうひとつはパーマネントビザで住んでいる人たちだ。
駐在員を除けば、そのほとんどが自分で会社を起業している人たちである。

「意外とね、日本に帰った人も多いのよ。シンガポールは日本人にとっては遊ぶ場所が少ないからね。刺激が足りな過ぎて面白くなくなっちゃって帰る人も多くいるのさ」。

ある種の贅沢なのだろうが、それは現実でもあるのだろう。

「物価が割高すぎるのもネックでね、サービス対応も決してよいとは言えない国だからいちいち頭にきてるとキリがない。おおらかな人のほうがこの国はあってるね。一番いいところは、東南アジアをはじめとする新興国にひとっとびで行けることかな。これはビジネスでも引っ越しを考える上でもとても利していると思うね。バンコクに出張にいって1日プーケットによってシンガポールに戻るとか、ジャカルタ出張の帰りにバリで1泊して帰ってくるとかしょっちゅうだよ。フライトも今時安いしね。私自身はゴールドコーストによく行くがオーストラリアなんて遠いほうだからさ。旅行好きの人や旅行を生業にして起業を考える若者にはぜひシンガポール移住をすすめたいね」

Kさんが指摘する通り、居住費をはじめ物価が割高なことに最初はびっくりするかもしれない。「お金をもっていないと住むことができない」と言われる所以だ。
しかしながら安くい済ませる方法がないわけでもなんでもない。実際に自分で4000ドルの3LDKのコンドミニアムを借りて、必要のない部屋を個別にサブリースして10年以上現地の日本企業でローカル採用で働きパーマネントビザを保有することに成功した若者もいる。

経済的なメリットは以前に比べれば薄れたと言えるが、シンガポール非居住者となることで得られる経験には計り知れない価値ふがまだまだありそうだ。